わたしの思う趣味とは
趣味には道具が必要です。時には道具自体が趣味になることもあります。私は無趣味な方ですが、それでもこれまでにいくつかの趣味とそれに用いる道具を持っていたことがありました。そして道具を何らかの理由で手放すとき、それは私にとってその趣味の終わりを意味してきました。
読書、これは私がこれまでにもっとも親しんできた趣味です。ピークは大学生の時で、在学中の四年間に千冊以上は読破しました。文学作品が中心で、主に小説(日本・海外)を読みました。読書という趣味において道具とはすなわち本です。私は趣味の道具としての本を多数所有していました。学生時代のことでお金があまりありませんでしたので、古本屋で大型の文学全集のバラ売りを買ってきたりして下宿の押入れがほとんど本で埋まっているような状態でした。
そうした愛すべき道具=本との別れは大学卒業と同時にやってきました。就職先付近への転居にあたり引っ越し費用を安く抑えるため、ほとんどの本を手放さなければならなかったのです。忘れしない小雨の夜に、私はゴミ集荷場所とアパートの間を何回も何回も往復して本を廃品回収に出しました。それから現在に至るまでにも細々と読書は続けていますが、今は本を所有したいという気持ちはなくなり、もっぱら図書館を利用しています。
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